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魔法少女の悩みはパートナー(終わり)




 昔々、まだ人間が生まれたての頃。
 
 天界に住んでいた神様の一人は人間が悪さをしないよう、人間を監視するもう一つの世界を作りました。
 
 その世界に12種類の生き物を造ると、神様はその生き物達に言いました。

― 君たちは人間が人間界で悪さをしないよう、君たちの子供を人間界に送り、見張って下さい。もし人間が悪さをしたならば、君達がこらしめるのです。

 生き物達は神様の言う事を聞き、生まれてきた自分達の子供を人間界へと送り出しました。
 
 やがて彼らはそれぞれの子を人間界、あるいはその世界で増やしていき、種族を拡大していきます。
 
 生き物達のリーダーは一年ごとに交代していき、皆仲良くとは言わないまでも、比較的良好な関係を保ちながら、神様の言いつけ通り、人間の世界を一緒に見張っていたのでした。
 
 やがて人間の世界でも、彼らの事をこう言うようになります。


                   「十二支」と

 そんなある日のこと。
 
 そんな彼らの世界にある生き物が迷い込んできます。

 それからしばらくして





 彼らは種族で戦いを始めたのでした。



~エピローグ~


 戦いを終えた翌日、胡桃は自室のベッドの上で一言漏らした。


「痛い・・・・・・」

「くるみちゃんもうサロン○スないよ?富さんに買ってきてもらう?」

 せっかくの週末だというのに、全身に湿布を貼って一日中ベッドにうつ伏せになったままの私はなんなのだろう?
 胡桃は自分のベッドに横たわり、女子中学生のあり方について疑問をなげかけた。
 全く動かない体の中で、頭の中だけは動かす事が出来るのはありがたかった。ただ、それ以外は全部、級友で遊びに来ている蜜柑にやってもらっている状況だが。

「いや、いいよみかん。これ以上貼ったら私が私で無くなりそうな気がする」

「何言ってるか全然分かんないけど、とにかくいらないって事だねくるみちゃん」

 蜜柑はにっこりとほほ笑むと、胡桃のいる部屋の窓の傍まで来て窓を開けた。
 どうせクロトなのだろう。窓の下は丁度クロトが良くいる花壇が見えるのだ。
 胡桃はため息を吐くが、それだけで胸の筋肉が引きつる。痛みに体を動かすがそれにつられて他の個所にも痛みが走る。

「あれれ~?くるみちゃん。クロトさんは?」

 胡桃の状態を知ってか知らずか蜜柑は胡桃に尋ねるが、クロトの所在を胡桃が常に把握しているワケではない。知るか! と叫びたいが今の胡桃には到底出来ない所業であり、「知りません・・・・」と呟くので精いっぱいだった。
 その時、胡桃の部屋のドアが大きな音を出して開いた。

「わるいね蜜柑ちゃん、胡桃の世話をしてもらって。お茶持ってきたから良かったら飲んでくれ」

 部屋に入って来たのは二人の予想通り、クロトであった。あの戦いの後、体中に負ったダメージは既に癒えていたが、小さい傷はそのまま残っている。
 両手にはお茶を乗せたお盆を持ち、そろそろと部屋に入ってくる。その足元をハクトがおずおずとついてきていた。

「クロトさん!はい、ありがとうございます!いただきます♪」

 クロトがベッドの傍に座り、お茶を乗せたお盆を床に置くと、蜜柑はあっという間に近寄って湯呑を受け取った。そのまま自然な流れでクロトの傍に座ったのはさすがである。

「どうだ胡桃、少しは回復したか?」

「あ、アンタ・・・これの何処が回復している様に見えんのよ・・・?」

 首の筋を動かすたびに顎が外れるくらい痛さが走る。胡桃はそれ以上は言わずに口をつぐんだ。

「『多重契約』は契約者に大きな負担をかけるのだ。胡桃にはまだ出来ないと思って言わなかったのだが、まさか自分でやってしまうとは」

「でも・・・しなきゃ・・・・勝てなかったでしょうが」

 クロトの言葉に呻きに近い声で反論する胡桃であったが、クロトの肩によじ登ったハクトがぼそっと言った。

「で、でも、男爵は逃げちゃったよ?」

「・・・・」

 窓を開けた所為か、湿布の匂いが和らいだ気がする。しかし胡桃の心の傷は和らぎはしなかった。



※※※※※※※※※※※※※※※※



『ぐっ……予想外ですよ……まさかノーヴィス(新米)にここまでやられるとは……』

 あの攻撃を受けても尚、ウールは起き上がった。
 それをみた胡桃は、支えていたクロトをその場に残し、追撃しようと胡桃は一階へと飛び降りたが、

『すみませんがお嬢さん、今日はここで失礼させて頂きますね』

 そう言うとウールは何か呪文のような事を唱え出した。するとウールの体が空間に捻じ込まれるかのようにグニグニと歪み始めたのだ。

『ま、待ちなさい!!』

 胡桃は急いでウールへと近寄るが、

『せっかくのお誘いですがご遠慮させて頂きますよ。ではお嬢さん、また』

 そこまで言い、ウールは姿を消してしまった。結界が解かれたのか、外を走る自動車の音が小さく聞こえてきたのだった。



※※※※※※※※※※※※※※※※



「あそこまで追いつめてたのに・・・逃がしちゃった」

 痛みの引かない体を揺すりながら、胡桃は悔しそうに言った。

「男爵はヒツジ族の中では知能派で通っている幹部だ。そう簡単には倒せないというワケだ」

 胡桃の枕元でクロトは耳をピクピクと動かしながら答える。クロトの肩ではハクトが寄りかかる様にして眠っており、胡桃にはそれが羨ましかった。(クロトの腹筋を見てうっとりとしている蜜柑は見ないように心がけていた)
 
「ねえ・・・なんでハクトは男爵に狙われていたの?」

「ウサギ族の能力は契約者に自分の力を「加える」ことだ。私の場合は自らのパワーやスピードを魔力で作った道具で胡桃に加える事が出来る。だがハクトの能力は少し異なるのだ」

「?」

「ハクトの場合、契約者の持つ力を何倍にも増大させる事が出来るのだ。つまり、加えるのではなく「掛ける」。胡桃はハクトとも契約したから分かったと思うが、あの時は私が加えた力を数倍に増やしたのだ」

 クロトは「その分、負担も増えるがな」と付け加えた。確かにハクトの力を貰った後、今までにない程の力が湧き出てきた。まるで自動車にジェットエンジンを積んだような感じだ。おかげで、今は全身筋肉痛で動けなくなっているが。
クロトは続けた。

「この力は契約者によっては相当な脅威となる。それゆえハクトは人間の世界に現れてすぐ他の種族から追われる事になった。契約者を見つけ、仲間に助けられる前に。だが胡桃と私でこうして見つける事が出来て本当に良かった」

「そうね~・・・・」

 そこまで話した後、クロトも胡桃も黙ってしまった。
 正直、聞きたい事が山ほどあった。クロトの言う敵の事、仲間の事、ウールやクロトの言う「ウサギ族」や「ヒツジ族」のこと。幹部って? 他の一族ってことはまだ他にいるってこと?
 聞きたい事がゴタゴタと動き回る。口を開こうとするが、何も言い出せない。するとクロトは胡桃の横で、「すまなかった」と一言呟いた。急なクロトの行動に胡桃は驚く。

「な、何よ・・・」

「今回、君を危険な目に遭わせたのは私の責任だ。相手との戦力差を把握せず、ハクトを助けるためとはいえ君には負担を掛けさせてしまった」

「謝らないでよクロト!」

 クロトの話を止めるように胡桃は声を上げた。体の筋肉に電流が走り、しばらく悶えたが、ようやく落ち着いた後、心配そうに見つめるクロトに顔を向け、はっきりと言った。

「あの日、アンタは私に助けを求めてきた。そして私はそれに応えた。正直、なんのために戦うのかとか、そんな細かい事も教えられずに戦ってきたわ。おかげで変な友人は出来るし、アンタは勝手に家に住みつくし、体はこんな動けない状態になるし・・・でもね、これまでの戦いも、アンタと戦う事も、全部私が決めた事よ。アンタがそれを悔やまないで。私がバカみたいじゃない」

「胡桃・・・」

「正直不満だらけよ。全然私が思い描いていたのとは全然違うわ。でもね・・・・」

「それでもアンタと戦っていくわ」と言おうとした時、クロトの耳が激しく動いた。

「む、胡桃!どうやら敵が現れたようだ」

「へ?」

 胡桃がなにか言おうとするが、その前にクロトはハクトを肩から降ろして立ち上がると、胡桃をお姫様だっこの如く抱きかかえて部屋の窓へと近づいた。
 蜜柑が開けたままにしておいたので、既に開ける手間は省けているが・・・

「ちょっと、な、なんで私がアンタに抱きあげられてんの?私動けないんだけど?」

 胡桃はクロトの胸の中で抗議するが、クロトは蜜柑に振り向き、

「蜜柑ちゃん!悪いが戸締りとハクトを頼む!あと台所にお茶受けがあったから食べてて!」

「ぐへへふくらはぎ~って、へ?は、はい!分かりました」

 我に返った蜜柑は口を拭い、クロトに大声で答えた。

「おい、聞きなさいよこの筋肉!みかんのお茶受けよりも心配することあるでしょう!」

「すまない胡桃。どうやら今度の敵は多いようだ。私一人ではやられるかもしれん。だから君にも助けてほしい」

「ちょっとぉ!私筋肉痛で動けないんだけどぉ!!?」

「大丈夫。君なら動ける筈だ!!」

 どこの松岡○造だお前は! 胡桃は尚も抗おうとするが、そんな胡桃の行動も関係なくクロトは胡桃を抱きかかえて窓から飛び出した。

 ちなみに、『目的地』までは走っていったそうだ。
                

                                            終わり
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No title

またまたホタテです。

読ませていただきました。
面白かったです!

なんていうか・・・ホタテには書けませんね!こういうの。
尊敬です!
ホタテも精進します(笑)

Re: No title

> ホタテさん

 おお、まさかこんな所まで読んで頂けるとは嬉しい限りですタイ(*ノДノ)キャ

 未熟なウサギの作品ですが、こうして読んで頂いて感想を貰えるのは嬉しいです♪

 ウサギも頑張って書いていきますよーーー!
 ホタテさんも頑張って行きましょう!!ガッツだぜ! ヽ(~-~(・_・ )ゝ
Secre

はじめに!

黒いウサギ

Author:黒いウサギ
黒いウサギですこんにちは♪

職業:
一応大学院で頑張ってます

好きな物:
ノンアルコール飲料が
美味しく感じ始める

パスタ系全般
甘い物は別腹タイプ

好きな映画BEST5
①グラディエーター
②フォレスト・ガンプ
③アメリ
④ミックマック
⑤パラノーマル・アクティビティ

好きな本BEST5
①ジョジョの奇妙な冒険
②ゼロの使い魔
③容疑者Xの献身
④ひつじのうた
⑤銀魂

2012年、24になるウサギですが、
いい年にしたいですホント。
いろいろ込みあう大学院生活ですが、
楽しみつつ頑張っていきます!

PS:
質問、お悩み、ご相談の方は
ドンドンメッセにご連絡下さいな

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